来独初期最大の試練!住居探し

滞在許可申請

今回ドイツの大学に合格してから、出国までに最優先でやっておくべきタスクのご紹介です。

これから始まるドイツでの生活に思いをはせていることでしょう。どんな授業かな、友達出来るかな、街には何があるかな…などなど、うきうき100%ではなくても、逸る気持ちを抑えきれない方も多いと思います。

そんな皆さんを待ち構える第一の関門が、家探しです。

家がなくては始まらない

とにもかくにも住むところが決まらないと大学に通えません。何よりも住民票を取得するために住所が必要で、その住民票があって初めてドイツで銀行口座を開設でき、保険の契約もできます(裏技はあるにはありますが)。

そして住民票、銀行口座、保険は全てドイツのどこにいても滞在許可申請に必要となる必須条件です。というわけで、家探しはすべての始まりを担う大事な大事なステップなのです。

大学街はどこも家不足

大学があるので、人口数百人しかいない自治体に行く人はいないでしょう。やっぱり万単位の人が集まる街に住むことになります。

それだけ人がいるなら、家もすぐ見つかるだろうと高を括ってはいけません。家を探しているのは皆さんだけではないのです。ドイツ人学生、外国人学生、はたまたサラリーマン、子連れ家族、街が大きければ大きいほどいろんな理由でいろんな人が家を探しに来ます。それに、学生が街に流れ込むタイミングは一年で最も競争が激しい時期と言っても過言ではありません。

“Je früher du anfängst, desto mehr Chance hättest du.”です。

学生向け住居分類

家が必要な学生ですが、だからと言って手当たり次第に探せばいいってもんじゃありません。家賃が高すぎたり、広くて持て余してしまうような部屋には住めませんよね。学生として住むのに妥当だと思われる住居形態は大きく分けて以下の4通りです。

1.学生寮(Studentenwohnheim)

なんだかんだこれが学生にとって最も住みやすいです。キッチン、風呂、トイレ付というのがスタンダード。自分だけの部屋の中にはベッド、机、椅子、棚のような最低限の家具は揃っています。インターネットも大体の寮では使えるはずです。洗濯機、乾燥機、乾燥スペースは寮全体で共用というケースがあります。

何より学生向けなので家賃は街の相場より安い。僕も学生時代の途中から寮の一室に一人で住んでいましたが、ひと月光熱費、ネット込みで250€と本当に助かりました。ブレーメンでの一人暮らしでこの値段はまずありえません。僕が住んでた学生寮の部屋については別記事でご紹介します。

ただ街の中心に建っている、というケースはあんまり期待できません。それも安さの秘密です。

入寮希望は学生生協(Studentenwerk)の住居担当課に、自分の入学証明書のコピーと共に提出します(デジタルも可)。寮にもいろんな形態があり、一人暮らしの部屋しかないアパートや、2~8人とキッチン、風呂、トイレを共用するパターンから家賃や部屋の大きさを考慮して自分の希望する部屋を選択し、後はお呼びが来るのを待つだけです。

…が、タイミングを外すとこの時間がかなり延びてしまいます。入学前に寮に入れた子もいれば、僕の場合は入学直前に申請してから9カ月待ちました。みんな寮のメリットにありつきたいのです。

学生寮に入るのはある種戦いです。

僕が口を酸っぱく早く応募できるようにしろと言っているのは、学生寮に入れたら後がすごく楽だということを知っているからなんです。ちょっと言い方のきつい応援だと思ってください。

2.ルームシェア(WG; Wohngemeinschaft)

ドイツでは、家賃を節約する、友達を作るなどの理由で好んで他の学生と大きめのアパートを借りて一緒に住んだりします。ドイツではWG(ヴェーゲー)と呼ばれ、特に学生の間で定着しています。

(出典: Flickr “party” by Scott Garner)

中には学生寮を凌ぐほど安い家賃で住めたり、街の中心に比較的近いところにあるアパートを見つけられることもあります。一人じゃ不安という方には、複数人で住む学生寮の次にお勧めできます。

注意するべきなのは、自分にとって負担の少ないハウスルールがちゃんと決められるか、もしくは決まっているか。掃除、ごみ捨ての周期、静かにするべき時間、タバコをどこで吸えるか、共用のものはどうやって買うかなどなど、一緒に住むに当たって重要なことばかりです。あまりにルーズすぎる同居人だと無法地帯になるし、逆にきっちりしすぎな人と一緒だと息苦しくなってしまいます。

すれ違いが生じすぎると居心地が悪くなってくるよね…。

WGは、”[街の名前] Student WG“で検索すると割と簡単にポータルサイトを通じての募集記事が出てきます。WG-Gesucht.deが有名ですが、他のサイトでもいっぱい見つけられます。メールやフォーマットを通じた連絡先があれば、簡単な自己紹介と、いつから住めるか、そのほか聞いておきたいことをまとめてコンタクトを取りましょう。

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返信があれば訪問して家の中を見せてもらいます。ここで同じ屋根の下に住むであろう人との相性もそれとなく探ってみることもできます。内見するためにはドイツにいなければいけないので、自分がいつからドイツにいるのかも伝えておきましょう。

詐欺に気をつけて!

この時点でもっともらしい理由をつけて内見を渋ったり、先にお金を要求して来たらほぼ間違いなく詐欺です。学生生協や、後述のアパートを経営する企業と違い、一般人が自由に募集しているので、それに紛れて詐欺師がカモを狙っていることも頭に入れておきましょう。

家がなかなか見つからないと、焦って先にお金を入れて確保しようという気持ちにもなりがちですが、どうか落ち着いてください。WGをはじめ、一般的なアパートは内見なしに入居できるものでは絶対にありません。

詐欺だと判断した時点で以降の連絡は取りやめ、お金の催促が来ても無視です。迷惑メール、SMSとして報告することも忘れずに。

3.学生向けアパート(Studentische Appartment)

学生寮とは別に、一般企業や不動産屋が学生向けに家具付きのアパートを経営して入居者を募るケースも見受けられます。こちらも必要最低限の家具は揃えられており、ネットも完備です。

学生寮と違うのは、圧倒的にきれいに整備されていること。ちょっと学生にはもったいないんじゃないかというぐらいスタイリッシュなデザインになっていることが多いです。何より自分が落ち着けるスペースが欲しい、という方は最初からこちらを狙ってもいいと思います。

例えば、僕の住んでいたブレーメンでは”FIZZ”というブランド(?)が、学生用にアパートを建てていました。

まぁその分家賃は上の2種類より高くなります。ざっと100~200€ぐらいは上乗せされるぐらいが相場と思っていいんじゃないでしょうか。

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また、一部の物件では最短居住期間が定められており、1ヶ月だったり、3ヶ月だったり、半年だったりします。ウェブサイト上にある賃貸条件、実際の賃貸契約書に期間については詳しく書かれるので、借りる前によくチェックしておきましょう。

何らかの理由でそれより短い期間でアパートを出ていく場合は違約金を支払うケースもあるようです。

4.下宿(Untermiete)

厳密にWGではないですが、一般市民が自分の持ち家やアパートの1室を学生向けに貸し出していることもあります。その人と一緒に住むことになるので、基本的に風呂、トイレ、キッチン、洗濯機などは共用です。

家賃に関しては様々で、自室内設備の過不足も一概に言い切れません。最低限、自室にベッド、机、椅子、衣装棚ぐらいはあるでしょうが、それ以上は期待しすぎない方が身のためです。

こちらもWGと同様に、内見と貸主との相性を実際に見る必要があります。部屋に不足を感じず、貸主がいい人なら問題ないです。ファミリー、老夫婦など、バックグラウンドは様々で、学生相手とは違った人付き合いも体験したいという方はやって行けるんじゃないかと思います。

(出典: いらすとや)

仲良くなれば、一緒に出掛けたり、料理したりと大学だけでは味わえないドイツの生活に触れられるかもしれません。

ハウスルールは基本的に貸主が決めていることに従うことになりますが、友達を呼びたいなど、どうしてもやりたいことがあれば常識の範囲内で交渉してみましょう。

生協でリストの有無を確認

探し方としては、学生生協の運営する学生寮入居希望を出すときに、彼らが持っている下宿先リストもついでに見せてもらうのがひとつです。予算など、自分の希望条件をメール、既にドイツにいるなら窓口で伝えて、それにかなった物件を紹介してもらいます。そこからは自分で電話なりメールなりで貸主に直接連絡して内見に行かせてもらいます。

ウェブサイトにも探せば下宿のオファーが見つかりますが、ここでもWG同様、詐欺のリスクを頭に入れておいてください。内見は絶対条件です。

「で、電話…。」ドイツに着いて間もないタイミングですぐ電話なんて緊張しますよね。そんな時は自分で先に原稿を書いて何回か練習して臨みましょう。ゆっくりでも落ち着いて聞いて話すことが大事です。

早く探し始めるには?

冒頭でドイツ語でそれっぽいことを書きましたが、要は早く合格して入学証明書もらえたらそれだけ探す時間が取れるし、応募もガンガンできます。

僕のクラスにいた他の外国人同級生に当時の家探しの状況を聞いてみたら、5月に速攻応募して合格して、学生寮に希望出したら入学前の8月には入れた、とのことでした。

一方僕のように合格がギリギリになってしまうと、探そうにも用意された手駒が圧倒的に少なく、多少不便な所でも我慢して住むしかなくなってしまいます。だからできるだけ早く応募できるように、必要な書類を頑張って集めましょう!

ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!

別のブログも読んでいただけたらうれしいです。

んでは、また~。

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