ドイツの食と言えば、ソーセージ、ジャガイモ、ビールなどを思い浮かべる人は結構いると思います。続いてパン、シュヴァルツヴァルトのケーキなどなど、掘り下げていけばもっとあります。
そんな中、ドイツの国産はちみつもなかなかに質が高いと僕は思っています。蜜の固さ、舌触り、味も多種多様で結構奥が深そうな感じです。今回はドイツの国産はちみつがどう認定されているのか、そしてその調達方法についてちょっとだけご紹介。
実ははちみつ大国
あまり知られていませんが、ドイツには養蜂業を営んでいる団体が2019年時点で15万もあり、従事している人口は100万人を超えています。それまでも養蜂業者はドイツで一定数いましたが、2005年頃から団体数、従業者数ともに右肩上がりで今国内で盛り上がっている業界と言っても過言ではありません。
ドイツ国内養蜂家のための団体
というわけでホットなドイツの養蜂業ですが、ドイツ養蜂家協会(D.I.B., Deutschen Imkerbundes e. V.)という名の集まりのもと、国産はちみつの質と活動を守る動きがあります。蜂が花の蜜を運びやすい環境づくり、養蜂家がその活動を続けられるような一定の援助を軸に1907年よりドイツ養蜂業を支えている歴史ある団体なのです。
8割以上が会員
先述の通り、ドイツの養蜂家は2019年には15万にも上りますが、このうち12万7千の団体がこのD.I.B.の会員です。ここに入らなくてはならない、という義務は特にありませんが、D.I.B.が発行するある認定証が大きな価値を持つのです。それがこちら。
国産はちみつの証 ”Echter deutscher Honig”
画像に映っているのは、D.I.B.が認める基準に達したドイツ国内会員である養蜂家のはちみつのみに与えられる認定証のラベル、“Echter deutscher Honig”です。
ドイツの食品法には、水分量やもともとはちみつから生成される化合物の含有量などを決めたはちみつの定義があるのですが、D.I.B.はそれらの数値をより厳しく定め、ドイツの国産はちみつをより高品質な状態に維持することに貢献しています。
つまり、このラベルがついていればドイツ国内でも、市販よりいい、国産のはちみつであるという証明がされていることになります。ぶっちゃけ値は張りますが、それに見合った味だと思います。
スーパーにはあんまりない?
体感ですが、いわゆるスーパーマーケットでこのラベルが貼ってあるはちみつはほっとんど見かけません。ネットで調べたところREWEにはあるみたいです。僕が住んでる街にはREWEないんでちょっと分かんなかったですね(汗)。あとは、フランチャイズ契約であれば、地産地消などの店の方針によってスーパーでもそういったコーナーの中にあるかもしれません。
買うなら市場、養蜂家で
スーパーじゃなかったらどこで買うねん、という問いに対する答えは結構いっぱいありますが、僕は市場、養蜂家から直接買うことをお勧めします。
1.市場
まず市場というのは、街のマルクト広場で展開している青空市場のことです。今住んでいるバーデン・ビュルテンベルク地方やバイエルン地方が特にそうなのですが、D.I.B.に登録している養蜂家が結構多いので、こういった市場に養蜂家がはちみつを売りに来ます。
2.養蜂家から
続いて養蜂家から直接買う、というのは近くにあればの話です。リンク先のような看板が家などの前に掲げられていれば、そこでははちみつを生産しています。
※D.I.B.会員であることを示す看板ではありません。
養蜂家が近くにいないという場合でも、一部はネットでの通販もやっているのでオンライン注文も可能です。分かりやすいのはこちらのリンクから、自分が住んでいる地域をクリックして、気に入ったものを選ぶというやり方でしょうか。
または、“Imkersuche (地方名)“でネット検索すれば、それなりに結果が出てくると思います。
品揃え豊富
通販のいいところは、複数の養蜂家が出すはちみつの種類を一覧で見られるところです。Echter deutscher Honigのラベルがついているはちみつは結構ありそうなので、好きなのを選びましょう。
スタンダードから一歩踏み込んで
せっかくドイツに長くいるのであれば、「ドイツと言えばソーセージとビール」以上にドイツの食に関して詳しくなると、生活が楽しくなるんじゃないかなと思います。ドイツがはちみつって意外じゃないですか?単純にかける、そそぐも良し、料理に使うもよし。新たな可能性をぜひ探ってみてください。
ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!
別のブログも読んでいただけたらうれしいです。
んでは、また~。
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