2020年10月から、TestDaFもデジタル形式を導入、日本では2021年11月東京ゲーテでようやく受験可能になりました。
以前も書きましたが、従来のペーパー形式とは異なる点がいくつかあり、それによって対策方法も変わってきます。それを、ペーパーの時と同じように、読解、聴解、作文、会話の順で僕なりに解説していきます。
この解説記事を書くにあたって参考にしたのは、
TestDaFのホームページと、
ドイツの教材出版社としてはHueber社同様におなじみ、Klett社が出版している、デジタル版TestDaF対策教材第一弾でもある“Mit Erfolg zum digitalen TestDaF”です。
今回は作文パートです。問題は全2問、すべてを約60分で回答します。
テスト全体の注意点
その前に、ここで改めてデジタル形式のTestDaF全体で気をつけるべき点を言っときます。
1.1問ごとに制限時間がある
2.一回進んだら後戻り不可
なので、時間配分の自由度がかなり減ります。一問一問、集中して回答しましょう。
第1問 テーマに賛成or反対
とある講義で取り上げられたテーマに関して、自分が考えるメリット、デメリットを述べた上で、最終的にこのテーマに賛成、反対の意を表明します。
テーマは、設問の問題文に載っていて、太字で回答者がするべきことが書かれています。
メリット、デメリットを認める
まずメリットとデメリットを列挙するにあたって、できるだけ客観的にに述べるように心がけてください。
どちらかが絶対に起こりえないという極論に走ってしまうと、結論ありきの論述として見られてしまい、減点対象になります。
どちらか一方を優勢にするために、自分の意見とは違う方(賛成ならデメリット、反対ならメリット)も起こることは認め、それをどう切り抜けるかという手段を簡単に提案し、自分の意見に帰着させるといいと思います。
この問題では、問題文以外に資料はなく、回答時間30分、200語以上という字数制限があるので、自分の意見を分かりやすく述べることに集中できます。
ただ、それは客観的な視点が入っているということが読み取れるように書く必要があるので、勢いで書いてしまわないように注意してください。
それをチェックするためにも、残り5分ほどは一度書ききった文章を見直す時間を設けられるのがベストです。
第2問 因果関係の追求
この設問では、問題文、短い記事、グラフが並んでいます。記事とグラフでは、ある社会問題が取り上げられます。問題文の太字部分での指示で変わりますが、回答で、それが起こる原因、それによって起こる現象など、因果関係を要約することが求められます。
回答時間は30分、回答字数は100~150単語の制限があります。
順番としては、記事とグラフが扱っているテーマ、記事に書いてある社会問題の特徴を前半にまとめます。後半でグラフのデータを抽出して社会問題の因果関係をより詳細に述べて終わりです。
自分の意見は入れられない
注意しないといけないのは、ここで自分の意見や知識を加えることは求められていないということです。命題はあくまで要約であり、問題文にない情報や提案などは回答字数を圧迫してしまうだけなので、避けましょう。100語って割とあっという間ですよ。
丸写し禁止
第1問でも基本的にそうですが、ここでは提示される情報が豊富な一方で、特に自分の言葉で文章を作ることが期待されています。例えば記事から文章をまるまる引っ張ってくると、語彙力のなさを疑われて減点になります。
これが地味にきつい。
全部を書き換える必要はありませんが、普段から動詞と同意語句になるイディオム、名詞なら類義語を調べておくとスムーズでしょう。
客観的視点が必要
文法、語彙力とは別に、第1問、第2問ともに、自分の回答を書くにあたって、客観的に物事を見られているかという点が評価ポイントです。特に第2問は自分の意見が入っていると減点対象になってしまうので、回答し出す前にどういう構造にするかを整理することをお勧めします。
ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!
別のブログも読んでいただけたらうれしいです。
んでは、また~。
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